台湾の災害情報の調べ方

2018年2月6日に発生した花蓮震災では日本からも多くの注目を集めましたが、それと同時に出所不明の情報やデマも多く出回りました。
この記事では正確な情報を得るための手段を紹介します。

ただし後述の通り、多少の語学力が要求される点はご了承ください。

1.前提条件

  • 日本語でリアルタイムで得られる情報は2018年7月時点では存在しません。
  • 「現地の人から聞いた」は聞いた人が特定できない場合は不確かな情報です。
  • ニュースサイトも出所が怪しい「ネット上でこんな噂がある」といった感じの記事を多数配信してきます。
    出典としてよく出てくる「PO文・PO網」は「ネット上の書き込み・投稿型サイト」を意味するので注意が必要です。
  • 災害発生からしばらくすると、「この商品を買ったら売り上げを全額寄付します」「ここに振り込んでくれればまとめて被災地に送金します」的なものが台湾内外で大量発生します。
    詐欺もしくは災害をダシにした悪質なマーケティングの可能性があるため十分な注意が必要です。

当然ですがこれは台湾に限らず、日本国内の事象にも言えることではあります。

2.情報を読む際の注意点

行政区画

台湾の行政区画は以下のようになっています。

直轄市(市)*1 省級市(市)*2
市轄區(區) 縣轄市(市)*3

*1:台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市
*2:基隆市、新竹市、嘉義市
*3:竹北市、苗栗市、頭份市、彰化市、員林市、南投市、斗六市、太保市、朴子市、屏東市、宜蘭市、花蓮市、臺東市、馬公市

直轄市の場合は台北市以外標高数千メートルの山間部を含むため、下位の自治体もよく確認しましょう。

「里」や「村」は日本での町・字に相当します。「鄰」はさらに細かい集落単位などで分けられます。
里長や村長も存在し、災害時には地域内の安否確認や避難所の管理等を行います。
ちなみに里・村以下の区分は地方部を除き、通常の住所表記に使いません。

3.情報入手先

中央災害應變中心 – 災害情報站
http://www.emic.gov.tw/

中華民國消防署が管理している災害ポータルサイトです。2018年の花蓮震災より本格的な運用が開始されました。
各行政機関の発出情報、交通情報やインフラ状態などが表示できるマップ、被害統計など一通りの情報はこのサイトでほぼリアルタイムに得ることができます。
避難地図やそれぞれの機関へのリンクもあります。

ちなみに災害應變中心という災害ポータルサイトは、台北市や台南市など一部の自治体も独自のものを持っており、地域を絞り込んで情報を得たい場合は便利です(ページ内のリンクから辿れます)。ただしまともに運用されているかは自治体によります。

中央氣象局
https://www.cwb.gov.tw/

台湾における気象庁です。おおまかな情報であれば上記の災害應變中心でも表示されますが、細かい情報となるとこちらに飛ばされます。
ただ、アクセス過多で表示できなくなることもある点には注意。その場合はFacebookページから情報を取得しましょう。
また、大規模災害発生時にはYahoo奇摩(台湾版Yahoo)に特設ページが作られるのでそれで確認するのも手。

新聞社・テレビ局などのニュースサイト

基本的にこれらのサイトからのみ情報を得るのは推奨しません。理由としては…

  • 記事タイトルが大げさだったり紛らわしいことが多い
  • インパクトの強い写真や映像が掲載されまくるので、意識が被害状況のみに向きやすい
  • 特に災害発生初期はSNSやネット上の書き込みから選別せずに情報をかき集めてくるので、どこで何が起こっているのかが把握しにくい
  • 更新情報があると別記事として配信してくることが多いため、どれが最新の情報なのかが解り難い

基本的に台湾の報道メディアは記事配信数が不必要に多く、報道のモラルも極めて低い傾向にあるため、情報源はどこなのかなど取り扱いには注意が必要です。
中でも蘋果日報東森新聞と傘下の東森電視TVBSは上記の要素を極めて多くに含むため情報源には向きません。
また、中國時報(中時電子報)とその傘下の中國電視(大陸寄り)、大紀元(反中寄り)は思想が大きく偏っており、やたら煽り口調だったり、記事内に不自然な主張や意見が含まれることが多いため読みにくいです。

各行政機関や交通事業者などのFacebookページやLINE

速報性はこれが一番です。というか各ニュースサイトもこれら情報を元に記事を作成している感すらあります。

なお、ページ担当者の情報リテラシーが低い場合もあるため、シェアされてくる情報の扱いには十分注意して下さい。

以下、災害情報の入手先になりそうなFacebookページの一覧

国家行政機関

蔡英文 Tsai Ing-wen ※中華民國總統

中華民國行政院

內政大小事-內政部

NPA 署長室 ※台湾の警察機関

165反詐騙宣導 ※警察署による詐欺の注意喚起や検証情報が配信

消防署 ※台湾の消防機関

交通部 ※国土交通省相当

報天氣 – 中央氣象局 ※中央氣象局の天気部門

報地震 – 中央氣象局 ※中央氣象局の地震部門

衛生福利部 ※旧厚生省相当

經濟部 ※経済産業省相当

國家通訊傳播委員會 ※通信に関する機関

外交部 Ministry of Foreign Affairs, ROC(Taiwan)

日本台灣交流協會

文化部

國防部發言人

中華民國陸軍司令部

中華民國海軍

空軍司令部臉書專頁

地方行政機関

※市長や縣長のページが地方行政機関の情報発信に使われていることが多い

台北市政府資訊局

柯文哲 ※台北市長

臺北交通大家談 ※台北市交通局

我的新北市

朱立倫 ※新北市長

林右昌UChange ※基隆市長

桃園事

鄭文燦 ※桃園市長

林智堅 ※新竹市長

邱鏡淳 ※新竹縣長

徐耀昌 ※苗栗縣長

臺中市政府民政局

林佳龍 ※台中市長

魏明谷 ※南投縣長

南投縣長‧林明溱 南投縣長

李進勇 ※雲林縣長

嘉義市長涂醒哲 ※嘉義市長

張花冠(小花)縣長 ※嘉義縣長

我在台南

李孟諺 ※台南市長代理

高雄款 ※高雄市政府

i屏東~愛屏東 ※屏東縣政府

潘孟安 ※屏東縣長

宜蘭縣政府民政處

陳金德 ※宜蘭縣長

花蓮縣政府

傅崐萁 ※花蓮縣長

台東不一樣

黃健庭 ※台東縣長

陳光復Chen Kuang-fu ※澎湖縣長

陳福海 ※金門縣長

劉增應粉絲團 ※連江縣長

航空

桃園國際機場 Taoyuan International Airport

台北松山機場 Taipei Songshan Airport

高雄國際機場 Kaohsiung International Airport

馬公航空站 Magong Airport

金門航空站 Kinmen Airport

China Airlines 中華航空

華信航空 Mandarin Airlines

EVA Airways Corp. 長榮航空

立榮航空 UNI AIR

遠東航空公司

德安航空 Daily Air Corp.

台灣虎航 ※タイガーエア台湾

Cathay Pacific 國泰航空

鉄路

交通部臺灣鐵路管理局 TRA / fun臺鐵 ※配信内容はどちらもほぼ同じ

台灣高鐵 ※台湾高速鉄路

台北捷運

桃園大眾捷運 Taoyuan Metro

高雄捷運

公車・客運(バス)

Ubus統聯客運 ※台湾西側の長距離路線、桃園・台中・高雄市區公車

和欣客運 ※主に台湾西側の長距離路線

新店客運股份有限公司 (SinDian bus) ※台北市・新北市

Ibus台灣愛巴士交通聯盟 ※主に台湾中部や南部

總達客運 ※主に台湾中部

Ropo -阿里山客運 ※主に台中市

南投客運 ※主に南投縣

台南公車 i Bus ※台南市公車

新營客運 ※主に台南市

府城客運股份有限公司 ※主に台南市

轉動高雄青春夢 ※高雄市公車

高雄客運股份有限公司 ※主に高雄市・屏東縣

義大汽車客運股份有限公司 ※主に高雄市

南台灣客運 ※主に高雄市

葛瑪蘭汽車客運 ※主に宜蘭縣

普悠瑪客運股份有限公司 ※台東市公車

鼎東客運公司(海線營運區) ※主に台東縣

鼎東客運(山線營運區) ※主に台東縣

花蓮客運公司 ※主に花蓮縣

太魯閣客運TRKbus ※主に花蓮縣

その他

中華郵政 郵你真好

中華電信客服Q博士

台灣大哥大與你在一起

遠傳電信

台灣之星

亞太電信Gt智慧生活

台灣大車隊 TaiwanTaxi 粉絲團 ※タクシー会社

YouBike大台北粉絲團 ※YouBike台北市・新北市

YouBike桃竹苗粉絲團 ※YouBike桃園・新竹・苗栗

YouBike 中台灣粉絲團 ※YouBike台中・彰化・員林

台南市公共自行車T-Bike

高雄市公共腳踏車粉絲團

4.義捐金について

※捐金:義捐金、捐款:義捐金の振込

大規模災害の発生から数日すると、まず台湾国内で郵局及び各コンビニの収納代行による義捐金の受付が始まります。
次に、被災した自治体が臺灣銀行の国際送金に対応した口座が開設されます。衛生福利部などの国家機関が兆豐銀行などの口座を開設する場合もあります。
この段階で各自治体や行政院のサイトやFacebookから情報が発信されます。

最近は、オンラインショッピングサイト(2016年の台東台風)や、LINE Pay(2018年花蓮震災)が被災自治体の要請を受けて義捐金の受付を行っているケースもあります。
LINE Payに関しては当初は台湾のアカウントのみでしたが、その後他国のアカウントにも対応しました。

上記が直接被災地の行政機関へ振り込まれる募金先です。これら以外は信頼できる機関かどうかよく確認したうえで行ってください。

また、しばらくすると義捐金の送金者や利用内訳が公開されます。振込手段によっては本名が公開されるので気になる方は注意しましょう。

なお、個人や要請を受けていない団体による物品の受け入れは台湾内外問わず原則受け付けていないので送らないように。

参考リンク

臺南市政府-社會局 -0206震災專區
http://social.tainan.gov.tw/social/socpage.asp?nsub=C0B400
※2016年台南地震

台東再出發 尼伯特風災資訊網
http://taisoc.taitung.gov.tw:8080/TBJZ_LAB/donation.jsp
※2016年台風1号(尼伯特 颱風)

捐款專戶 – 花蓮縣政府0206震災專區
http://0206.hl.gov.tw/files/11-1070-7671-1.php
※2018年花蓮地震

関連ページ(筆者作成)

2/6花蓮の地震について観光への影響について
http://cytn.info/201802_eq/
※2018年花蓮地震のまとめ

台湾の旅行情報入手に役立つFacebookアカウント一覧
http://chiyatani.net/tw_travel_info_fb/
※航空会社などFacebookページが日本語アカウントへ遷移してしまう対処法あり

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